ホワイトスポットをご存知ですか。
鏡を覗くと歯に白い汚れが、気になるな。虫歯なのか、傷なのか笑った時に気になってしまう。
歯の中に白い斑点やシミ、白濁物があることをホワイトスポットと言います。
歯に害はないのですが特に前歯についたホワイトスポットは笑った時に白い物が浮き出てしまうため気になってしまいますよね。
今回は気になるホワイトスポットの治療法とどうしても白濁をとりたい方への治療法をお話しします。
前歯の白い斑点やシミ『ホワイトスポット』の原因
この答えはすべて脱灰と呼ばれる現象です。歯の内部に脱灰といって歯の結晶構造が変わることでホワイトスポットが出現します。
脱灰をする原因に次が挙げられます。
①小さい頃(8歳くらいまで)のエナメル質が作られる時に起きるトラブルが原因
幼少期や妊娠中の時の栄養不足によるもの、遺伝によるもの
エナメル質を作るための栄養素(カルシウムやリン)が不足すると歯に影響が出てきます。胎児が母体にいる時から歯のエナメル質は作られるので、妊娠している時にしっかり栄養を取らないことで赤ちゃんの歯がホワイトスポットになってしまいます。
遺伝によって歯の形成障害を持っている方にもホワイトスポットが遺伝で継承されてしまうことがあります。
高濃度フッ素によるもの
高濃度フッ素を小さい頃から摂取していると班状歯と呼ばれるホワイトスポットのできた歯が作られます。地域によって水道水に配合してるフッ素が高濃度の場合、草津のような温泉地などに多いです。
また誤った高濃度フッ素の摂取、これは海外輸入の歯磨剤や水などを摂取していると起きやすいです。
小さい時に受けた外傷によるもの
歯の受けた外傷により一時的に歯にクラック(ヒビ)が入ります。このクラックを中心に歯の結晶構造が変わり、白濁したホワイトスポットが現れることがあります。
②虫歯由来のものが原因
虫歯になりかけるときに歯のミネラルが一時的になくなります。この一時的になくなったミネラルがやがて酸に浸食され虫歯に変わっていきます。
つまり虫歯の最初の段階がホワイトスポットになるのです。
初期段階の虫歯なのでフッ素コートをしたり定期的なケアを行うことで改善されますので、原因①よりも改善する可能性があります。
前歯の白い斑点やシミ『ホワイトスポット』の治療法
ホワイトニング
小さいホワイトスポットの場合、その歯自体を白くさせることでホワイトスポットと歯の色調の差を近づけて目立たせなくする方法です。
MIペーストと併用すればミネラル補給と白さのの両方から改善することを期待させます。
ティースマニキュア
歯のマニキュアを使うことでホワイトスポットの部分をコンシーラーのように隠す方法です。マニキュア自体は1日で行えますが、2週間ほどするとマニキュアの表面がポロポロこぼれて長持ちしません。またマニキュア自体の色も透明感のある色は出せません。
結婚式やイベントのためにされる方も多いです。
コンポジットレジン
ホワイトスポットの部分まで歯を削りプラスチックを貼り付ける方法です。プラスチック自体は色が年月とともに変色してしまうリスクがありますが歯を削る方法の中では最小に削ります。
ラミネートべニア
歯の表側の一面を一層削り、セラミック製のつけ爪のようなものを貼る治療です。審美的には一番綺麗に仕上がります。
アイコン
歯を削らず、歯の表層にプラスチックの成分があるコーティング材を塗ります。
コーティング材が歯につくために歯を塩酸処理(ザクザクにする)しなければなりません。接着剤を塗り歯に薄いレジンのマニキュアをするようなものです。
経年劣化する場合がありやり直すこともあります。
またホワイトスポットの状態によっては適用外の症例も多く施術のために何回も通わなければならないこともあります。
MIペースト
ホワイトスポットにカルシウムやリンなどの歯を作るために必須なミネラルを含んだMIペーストを塗ります。すぐには改善されませんので何ヶ月か、何年か続ける必要があります。
もしあなたが歯のホワイトスポットに悩んでいたらこちらの記事も参考にしてみてください。
前歯の白い斑点やシミ『ホワイトスポット』の治療が効かなかった場合の別の治療法
MIペーストを使っても全然効果がなかった。オーラループを使っても希望どうりにならなかった。アイコンの治療はいろいろ調べたけどなんか怪しいからやめよう。
などどうしても究極の見た目を手に入れたい方へ
①ラミネートベニア法
ラミネートベニアは世界的にグローバルな見た目を改善する治療法です。
何度やってもホワイトスポットが消えなくてずっと悩んでいる方。
ラミネートベニアですぐに解決できます。
もちろん歯の表面をほんの数ミリ削らないといけませんが、しっかりした接着システムでつければ長く綺麗な歯を保つことができます。
②削らないラミネートベニア法
歯の表面どころか絶対に歯を削りたくない方へ
歯にできた白い斑点が部分的ではなく広範囲な場合、miペーストやオーラループなどのジェルを塗ったりしても改善できません。
歯を削らないでラミネートベニアをつける方法があるのをご存知ですか。ルミネアーズと言います。
ルミネアーズは全く削らないか、ほんの少し歯の両サイドを削るかで(歯のボリュームを抑えるため)綺麗な歯を入れることができます。
海外の技巧所で製作しますので、海外セレブのような白い歯をつけることができます。
また歯を削らないでラミネートベニアを作る方法『ノンプレップベニア』もあります。私が2022年のアメリカ審美歯科学会に参加した際、差し歯を削る歯とラミネートベニアによる歯を極小で削る歯では歯の寿命が伸びるというトピックもありました。
それにより治療する歯の形にもよりますが歯を削らないラミネートベニア法が取り上げられていました。
ラミネートベニアはなんと言ってもセラミックなのでプラスチックのように変色したり劣化することがありません。
③ダイレクトボンディング法
歯を極小に削りダイレクトボンディングする方法があります。すぐに改善したい方にお勧めする方法です。
ホワイトスポットのみを極小に取り除きエステティック用のプラスチックを充填し歯のように成型する方法です。安価な保険治療で使用しているプラスチックではないので磨耗性、審美性に長けています。
利点としてはすぐに改善できます。条件としてホワイトスポットがプラスチックの遮断で隠れることです。
まとめ
ホワイトスポットの治療法はいろいろありますが、どうしても改善したい方。あまりいい結果にならなかった方へ今回の治療法を知っていただければ幸いです。
『歯についた白い汚れは何?』と不安になった方は心配にならないでくださいね。
MIペーストの予防法は単にホワイトスポットだけでなく周りの虫歯予防になるので是非継続してみてくださいね。
もしご自身の歯にホワイトスポットがあると気づいたらまず心配しないでください。大きい虫歯ではありませんので。
でももしホワイトスポットを消したいと思ったら?
巣鴨ヴェリ歯科クリニックではホワイトスポットダイレクトボンディング1歯3万円で行っております。保険外の高強度コンポジットレジンを油絵のように積層させて周りの歯と同じ色にします。来院期間は初診カウンセリング2日目治療になります。(初診時に十分治療時間が取れる場合は1回)お気軽にご相談ください。