従来の治療法とMI治療の違い そして次世代の治療法
歯医者さんの診療室で、あのキーンという不快な音を聞いた瞬間、多くの人が過去に経験した歯を削る際の痛みを思い出します。従来の治療法では、高速回転するタービンを使用して歯を削り、その後詰め物を行います。しかし、詰め物をしても安心できるわけではありません。歯と詰め物の間に隙間が生じ、歪みが原因で2次虫歯になり、結果として歯の寿命を縮めることになります。
2000年代初頭には、できるだけ自分の歯を残そうという考えから、ミニマムインターベンション(MI)治療が提唱されました。MI治療は、小さな切削器具を使用し、う蝕検知液で虫歯部分のみを特定して削り、ダイレクトボンディング法を用いてプラスチックを最小限に詰める方法です。
ただし、ダイレクトボンディングが全ての虫歯治療に適用できるわけではありません。再治療が必要な場合や、最初から銀歯の中の虫歯を治療する際には、詰め物を作らなければならない場合があります。詰め物が必要になると、ダイレクトボンディングでは対応できず、従来の方法に戻ることになりますが、果たして詰め物の方法は本当に全て一律なのでしょうか?
海外では、詰め物や差し歯の概念が変化し、エナメル質をできるだけ温存する治療法へと進化しています。2022年、私がアメリカの審美歯科学会に参加した際、そうした新しい治療コンセプトが紹介されました。
つめ物の削り方は全国どこでも同じ?ブラックの窩洞(カドウ)について
先ほどの、詰め物の方法は本当に全て一律なのでしょうか?ですが私達歯科医師は虫歯がこうあったときに『このように削って詰め物を作るよう習います。 』と勉強します。 これをブラックの窩洞(カドウ)と言います。
虫歯は早期発見早期治療と言われ見つけたらどんな胡麻のように小さなものでも大きく削りしっかり詰めるようにします。
歯と歯の間の虫歯はインレーと呼ばれる詰め物を作ります。しかし一見そんなに削られていないように見れるインレー。実は歯に負担がかかるのです。
問題!こっちとこっちの詰め物はどちらが永く持つでしょう?(歯に負担かからないのは?)アンレーとMOD
破折強度を調べた実験で咬合面を覆ったアンレー(オクルーザルベニア)と両隣補強型インレーMODだとどちらが歯に負担を受けるかの実験をしました。
答えはアンレーの方が応力の分散が認められ破折強度の高い(歯に負担受けない)のはアンレーでした
詰め物と差し歯の間オンレーベニアとは?その利点!
神経をとった歯は折れやすいのでしっかりした土台を入れてしっかり削って差し歯をしましょう。
これは昔の考えです。現在はなるべくエナメル質を温存した治療が求められてます。奥歯ではオクルーザルベニアと呼ばれる差し歯と詰め物の間のような構造で治療を行うべきです。
普通のクラウン(差し歯)を作るのには歯のおよそ68%の部分が削られるようです。 それに対しオクルーザルベニアの歯の削られる量は32%しかありません。オクルーザルベニアは極力歯の周りは削らずに咬合面のみを削ります。これにより周りの歯が温存され歯の寿命が伸びます。
ヴェリ歯科クリニックの虫歯治療
ヴェリ歯科では歯をなるべく削らず痛みも少ない治療法をご提案してます。
ヴェリ歯科クリニックはなぜ歯を極力削らずに治療が行えるのか
ヴェリ歯科クリニックでは特別な機械を使いながらなるべく歯を削らずに治療を行ってます。
マイクロスコープや超音波器具を使用しながら無駄な切削を行わない!
ヴェリ歯科クリニックでは虫歯治療にマイクロスコープを使うことで歯を削るところが拡大視野で行えます。
拡大することで虫歯と健康な歯のエリアを顕微鏡レベルで見分けられます。また繊細な場所は超音波振動の切削器具を使用することで無駄な切削を回避してます。拡大して歯を削る。要所要所で無駄な切削を回避する。その積み重ねで歯を極力削らず寿命を伸ばすことができます。
デジタル治療でミリ単位まで技工士と削る量を調整している!
エナメル質を極力残した治療法で歯を削ることは実は差し歯や詰め物を作る技工士さんにとってはかなり難しい作業になります。なぜなら歯をたくさん削った方が詰め物や差し歯の自由度が上がるからです。歯を削らないということはごく限られた範囲でしか技工士さんは作業ができません。
ヴェリ歯科では歯科技工士と緊密に情報を共有しています。差し歯のデザインを細かくミリ単位で決定してます。作る差し歯の形、そこから推測する歯を削る量や形状、実際に削った量や形状を重ねあわせてなるべく予想通りのデザインができるよう歯科技工士さんと共有してます。
エナメル質範囲の差し歯(360°ベニア)
差し歯を削る時にはこのバー(削る器具)を一周なぞって削ることでデザインが決まります。大体1.5mmの幅で歯が削られます。その結果大体68%の歯が削られると言われてます。ヴェリ歯科ではこちらのバー(削る器具)を使って1周なぞって削ります。幅は0.5mmと言われてるので外周に渡りエナメル質が残されます。
エナメル質を多く残すことで歯のたわみをすくなくし歯の寿命を伸ばします。
接着ブリッジ
接着ブリッジは歯の片面のみを削り羽付の差し歯の羽部を片面のみに接着する片側ブリッジのことです。当院でも多くの患者様がこの治療を受けてます。治療には向き不向きがあります。
治療の流れ
電話・WEBページから予約
患者様お一人お一人に高品質な治療を施すため、 お電話もしくはWEBページより事前ご予約をお願いいたします。
丁寧なカウンセリング まずはあなたの話を聴かせてください。
初診相談時に担当医が適切な治療方法についてご提案・ご説明いたします。患者様のお悩みを解決できる治療方法には、複数の方法が考えられます。治療前に施術に対する痛みについて緩和できる治療法やなるべく痛くない治療法を提案いたします。
レントゲン撮影、分析
虫歯の進行状況や歯茎の状態、などを知るためレントゲン撮影を行います。虫歯の進行状況により痛みを軽減する治療法が異なります。
施術開始
治療法により歯を削らない治療を過去の症例と照らし合わせ参考にしていただきます。患者様から希望される治療法(症状によりできない場合もある)を決めていただき施術を開始いたします。
施術完了・アフターフォロー
せっかく治療をしていただいたのなら、できる限り長く良い状態を保っていただきたいと思っています。 そこで当院では定期的にアフターフォローの機会を設けております。
特に、噛み合わせに関しては時間経過によって変化する可能性が高いです。 なので治療後も何度か通っていただくことを強く推奨しています。
治療後も定期的にチェックすることで、歯だけでなく体全体の健康にも貢献できます。