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親知らずで抜歯・インプラントを回避!移植と部分矯正、あなたに合うのはどっち?
こんにちは。巣鴨ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
「虫歯で歯を抜かないといけない…」
「インプラントって費用も高いしちょっと怖い」
「できるだけ自分の歯で噛みたい」
そんな風に感じている方に、今日は**「親知らずを使って抜いた歯を補う方法」**をご紹介します。
実は親知らずは「ただ抜くだけの歯」ではなく、**条件が合えば、抜歯やインプラントを回避する“とても頼れる歯”**になるのです。
親知らずを活用する2つの方法
親知らずを活かす治療には、主に2つの方法があります。
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親知らずを抜いて移植する方法
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親知らずを矯正で動かす「部分矯正」
どちらも、自分の歯を使って噛む力を取り戻せる、自然で体に優しい方法です。では、それぞれの特徴と向いているケースを見ていきましょう。
方法①:親知らずの移植(自家歯牙移植)
移植とは、トラブルで抜かなければならない歯の代わりに、親知らずをそのまま移し替える方法です。
どんな流れ?
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問題のある歯と親知らずを同時に抜歯
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親知らずを抜いた場所に移植し、縫合して固定
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2〜4週間後に神経の治療(根管治療)を開始
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約2ヶ月後に土台と被せ物(差し歯)で完成
移植の大きなメリットは、歯根膜という天然のセンサーが残ること。
歯根膜には、噛んだときの圧力を感じたり、筋肉に伝えて噛み合わせを調整する働きがあります。これはインプラントでは代用できない重要な機能です。
さらに、歯根が未完成の親知らずを移植すると、神経が自然に再生し、根の成長が続くという研究報告もあります。若い方では根管治療すら不要なケースもあるのです。
ただし移植にはデメリットも
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抜歯した穴と親知らずのサイズが合わないとうまく定着しない
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抜いた歯を外に18分以上さらすと、歯根膜が壊死しやすい
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免疫がうまく適応しないと歯ぐきに炎症が起きることがある
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外部吸収(歯が周囲から溶ける)、内部吸収(内側から溶ける)で失敗するケースも
また、30代を超えると歯が骨とくっついていて(アンキローシス)抜けにくいことも増え、移植が難しくなる場合があります。
最新技術で移植の成功率を上げるには?
ヴェリ歯科ではCTで親知らずを立体的に撮影し、そのデータを元に3Dプリンターでレプリカを作製しています。これを使って移植先の穴を事前に準備しておくことで、親知らずを抜いた瞬間にすぐにピッタリ移植できるのです。
また、手術時間が長くなると血流が悪くなり、定着率が下がるため、レプリカや専用のドリルガイドで手術時間を短縮する工夫もしています。
さらに、移植前に矯正的に歯に力をかけておくことで、スムーズに抜歯でき、移植時の破折リスクや(歯と骨がくっついく)アンキローシスの確認にも役立ちます。
方法②:親知らずを動かす「部分矯正」
もう一つの方法は、親知らずを矯正で引っ張って動かす治療です。たとえば、奥から2番目の歯(第二大臼歯)を抜歯した場合、その奥の親知らずを少しずつ前に移動させて、空いたスペースを埋めることができます。
親知らず矯正のメリット
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手術が不要(移植のように抜いたり縫ったりしない)
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神経の治療も不要(自然な歯として使える)
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骨や歯ぐきとのなじみも良く、長く安定しやすい
私は、条件が合えばこちらの方法を強くおすすめしています。
矯正にも注意点があります
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下あごは骨が硬く、歯が動きにくいため時間がかかる
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歯を片側だけ動かすと、反対側に余計な力がかかる
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矯正装置を片側だけに設置するだけでは難しい場合がある
親知らずは歯の根が大きく頭も大きいため矯正治療ではかなり矯正力が必要になります。部分矯正のため片側数歯のみの矯正装置の設置では反作用で片側の歯も動いてしまうことがあります。そうならないためにアンカースクリューなどの補助装置なども場合によっては必要です。
どちらが向いてる?ケース別チェック!
ケース1:上の親知らずがまっすぐで、隣の奥歯を抜く場合
→ 部分矯正がおすすめ
歯の頭を少し傾けて前に動かすだけで済むので、身体への負担も少ないです。
ケース2:親知らずが半分だけ生えていて、少し小さい
→ 移植がおすすめ
サイズが合いやすく、歯ぐきの状態が良ければ安定して定着しやすいです。
ケース3:下の親知らずが斜めで抜きにくそう
→ 部分矯正が安全
無理に抜くと歯が割れるリスクがあり、矯正でゆっくり動かした方が確実です。
ヴェリ歯科の親知らず活用治療
当院ではこれまでに多数の親知らず部分矯正や自家歯牙移植の症例に対応してきました。
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ワイヤー矯正+アンカースクリューでしっかり動かす
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移植にはレプリカとCTで安全性・成功率を向上
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年齢や歯の状態に応じた柔軟な診断と治療設計
親知らずは「抜いてしまうのが当たり前」と思われがちですが、残しておけば将来の歯を救うカギになる可能性があります。もちろん腫れている親知らずや完全に横向きの親知らずは適用にはなりません。
まとめ:あなたの親知らず、実は“未来の歯”かもしれません
インプラントや入れ歯に頼らず、自分の歯で噛み続けたい。
そう思っているなら、まずはあなたの親知らずが活用できるかどうかを知るところから始めてみませんか?
ヴェリ歯科クリニックでは、CT撮影や精密な診断をもとに、最適な治療法をご提案しています。
親知らずを「抜く前に活かす」選択、ぜひ一度ご相談ください。