巣鴨ヴェリ歯科クリニック 院長の田島です。
ひどい虫歯を治療する際にインプラント治療を勧めてくる歯医者さんも多いと思います。インプラントは歯がなくなってしまった箇所にもう一度歯を作る画期的な方法です。
でももしその前に覚えておいてください！
ガチャ歯だったり口ゴボだったり歯並びが悪かったら虫歯の部分にインプラントをしてしまうと歯並びは綺麗に矯正することができずガチャ歯だったり口ゴボのままです。
ひどい虫歯の方こそ歯並びを治して矯正治療をお勧めしております。もちろんインプラントがおすすめな方もいますので悪しからず。ではどんな方がインプラントより矯正がおすすめなのでしょう。
こんな方におすすめインプラントより矯正治療をした方がいい！
どんな方がインプラント治療より矯正治療をした方がおすすめなひどい虫歯の方か実際に例えてお話ししましょう。
上の写真の虫歯の方は虫歯治療と噛み合わせ治療と見た目の改善（審美）を目的で当院に来院されました。
矯正治療をしない場合虫歯を治療しても歯並びは治らないのでセラミック矯正を薦める歯医者さんもあると思います。時間的な制約がある方は好んでその治療法を選択することもあります。
セラミック矯正ができない場合は歯並びはそのままです。
上の図は上の写真の方の治療方法のプラン１です。図の赤バツ❌は残念ながらひどい虫歯で抜歯になってしまう箇所です。上の赤バツの箇所は２つなのでインプラントが2本入ることになります。
また図の右下は真ん中にインプラントが1本必要になります。 図の左下に2本必要なので合計5本にインプラントが必要になります。ごく一般的な治療法でダメな箇所を抜いてインプラントで再建する方法です。
それではこちらの治療法はどうでしょう。
上の2箇所の虫歯でなくなる箇所と図の右下の歯のない箇所も歯を移動させて抜歯する隙間を埋める計画です。インプラントは合計2本必要なので上の治療計画と比べると3本分のインプラント治療代金がなくなることになります。
医院にもよりますが当院の矯正治療代金はインプラント2本分の代金と同じくらいなので1本分の代金がお得です。さらにこちらの計画は歯並びも治すので見た目も綺麗になります。
インプラント1本分の値段でエナメル質の範囲内で削る極薄セラミックをつけて治療を終了しました。
いかがでしょう。奥歯もしっかりあり綺麗な歯並びと見た目のいいセラミックも入ったと思います。写真左下（実際右下）の歯も親知らずを移動させてインプラントを使わずにご自身の歯でものが噛めます。
知っておきたい矯正治療ができるひどい虫歯の３タイプ
抜歯になる歯が小臼歯部（前から四番目、五番目）の箇所にある方
虫歯でなくても大抵、歯を抜いて歯並びを治す抜歯矯正では真ん中から数えて４番目の第一小臼歯を抜歯対象にします。その次の候補として真ん中の歯から五番目の第２小臼歯が対象です。大臼歯と呼ばれる奥歯や前歯は正中がずれてしまったり、奥歯に隙間ができやすいため矯正治療としては難易度が上がります。
前歯がガチャ歯、口ゴボの方
ひどい虫歯で歯を抜いて歯並びを揃えてもそもそも前歯が綺麗な歯並びだったらその歯並びが崩れてしまうことがあります。歯を抜くとその隙間を埋めるために前歯は引っ込みます。口ごぼやガチャ歯の人の方が歯並びが綺麗になります。歯並びが元々いい方は奥歯を寄せるよう工夫しないといけません。
親知らずがある方（できればまっすぐはえている方）
親知らずがもしあって一番奥の歯（第二大臼歯）がひどい虫歯で抜歯になってしまう方は親知らずを利用して矯正移動させることをお勧めします。はえかたは親知らずの歯根が第二大臼歯に近ければ容易で歯根が離れていると難易度は上がります。またもうすでに歯を抜かれていると骨が作られて矯正治療の動きが鈍ることもあるため歯を抜いた瞬間に矯正することをお勧めします。こちらのブログを参考に。
まとめ
いかがだったでしょう。最後にひどい虫歯で矯正治療をするときに虫歯治療の先生と矯正治療の先生が別々の場合、しっかりと治療計画を共有し連携することが重要です。虫歯治療補綴治療と矯正治療は時に定められてプロトコルは未だ確立せず非常に難しい治療と言われてます。アメリカでもこのような治療は４%ほどと言われています。
ヴェリ歯科クリニックでは院長田島が全ての治療を行なっております。最初に診断をして患者様に見合ったプランをご提案しております。もちろん抜歯しないよう歯をなるべく保存する治療法も多くありますので遠慮なくご相談ください。
