ヴェリ歯科クリニック
巣鴨駅から徒歩2分 一般歯科・矯正歯科

ドライウェットラインを参考に審美的なセラミックの歯を作るわけ

ホーム » 歯の教科書ブログ » ドライウェットラインを参考に審美的なセラミックの歯を作るわけ

こんにちはヴェリ歯科クリニック院長の田島です。

突然ですがドライウェットラインって何?って感じ流と思いますが

リップ(唇)の形を参考にして前歯の差し歯を作ることがあります。

差し歯を綺麗に作るため唇からどのようなことを参考にしているのでしょうか。

リップを参考に審美的なセラミックの歯を作るわけ

唇の形を参考にして前歯の設計を行います。大きく分けて二つのラインを参考にします。

ドライウェットライン

ドライウェットラインは下唇の表側にあるかさかさの部分、つまり口紅を塗る部分と内側の粘膜の部分の境界線のことを言います。

上の前歯の先端はこのドライウェットラインに沿って作ると綺麗に仕上がります。

うっすら笑った時の前歯の位置がドライウェットライン上にあるようになるように設定します。

ドライウェットラインよりも前側に作ると出っ歯気味に、内側に作ると前歯が内向きに入っているように見えます。

上の写真は真ん中の前歯2本が差し歯の写真です。ちょうど歯の先端がドライウェットライン上にあることがわかりますね。

スマイルライン

スマイルをした時に唇(リップ)の形に沿って前歯の並びを作ります。

真ん中の歯(中切歯)二番目の歯(側切歯)犬歯の歯の先端が連動していて笑った時、下唇の縁線(下唇線)と平行だと綺麗に差し歯を作れます。

こちらは真ん中の歯2本を差し歯にした治療写真です。

その他の歯とスマイルラインを参考に連動性が取れるよう作りました。

※全ての治療でスマイルラインとドライウェットラインが参考になるわけではありません。噛み合わせが深い方、唇の筋肉がない方、歯並びが良くない方などは唇の線を参考にできない場合があります。

また下の歯との噛み合わせがうまく調整できないと差し歯自体もできません。

噛み合わせも審美を兼ねそえたものでなければなりません。

こちらのブログも参考にしてみてください。

歯ぐきが下がった、歯ぐきが黒いとはおさらば。調和のとれたエマージェンスプロファイルの秘密

まとめ

歯を作るために唇の形にも重要な要素が入っています。また笑い方や口の開け方にも歯の形を決める要素が入っています。

しかし何と言っても仮歯の状態でまずは笑った時の調和がとれているか、噛み合わせは問題ないか、ものがつまらないか、発音は問題ないかなどいろいろ確かめることが大事です。

差し歯を早く作りたくても仮歯でいろんなことを試してみてからにしましょうね。

【記事監修】
ヴェリ歯科クリニック 院長 田島 圭

2004年に東京歯科大学歯学部を卒業し都内の歯科クリニックの勤務を経て2017年1月にヴェリ歯科クリニックを開設。日本顎咬合学会の噛み合わせ認定医、昭和大学歯学部矯正科所属、九州歯科大学口腔インプラント科所属。公益社団法人 豊島区歯科医師会広報、学術委員の理事を兼務しており、豊島区の地域医療に貢献している。 

主にひどい虫歯の方に矯正治療を行うことで噛み合わせや歯並びの審美的な改善を行う包括的矯正治療などを主として診療している。「患者様の声に耳を傾け、寄り添った治療法を提案すること」をモットーに、一人ひとりに最適な治療を提供している。

院長略歴の詳細についてはこちら

あわせて読む