ヴェリ歯科クリニック
巣鴨駅から徒歩2分 一般歯科・矯正歯科

矯正で前歯を削りすぎると、歯並びはきれいになっても歯がダサくなる。知ってほしいこと。

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矯正ってどこでやっても同じだと思ってた。でも実は、「前歯をどれだけ削るか」がクリニックによってかなり違います。削りすぎると歯並びは整っても、歯の形が変わって笑顔の印象が変わることがある。このコラムでは、矯正を考えている方に「これだけは知っておいてほしい」ということを書きました。

矯正って、クリニックによってやり方がけっこう違う

最近、マウスピース矯正をやっているクリニックがすごく増えましたよね。透明で目立たないし、取り外せるし、それ自体はいいことだと思います。

でも、歯を並べるためには「スペース」が必要です。このスペースをどうやって作るかが、クリニックによってけっこう違います。ここでは抜歯して矯正する方法以外についてお話ししますね。

  • 奥歯を後ろにずらしてスペースを作る
  • 歯列の幅を広げてスペースを作る
  • 歯と歯の間を少し削ってスペースを作る(=IPR)

当院では上の2つを先に検討して、それでも足りないときにだけ削ることを考えます。

IPR(アイピーアール)って何?

隣り合う歯と歯の間をやすりのようなもので少し削って、スペースを作る処置のことです。1本あたり0.1〜0.5mmくらいの量で、マウスピース矯正でよく使われます。やりすぎなければ問題ないとされていますが、削った歯は元の形には戻りません。

歯を削りすぎると何が起きるの?

①歯がしみたり、虫歯になりやすくなる

歯の一番外側はエナメル質という硬い層で覆われています。IPRで削るのはこの部分です。

削りすぎると、冷たいものや甘いものがしみる「知覚過敏」が出やすくなります。エナメル質が薄くなると虫歯になりやすくなり、内側の黄色い層(象牙質)が透けて、歯が黄ばんで見えることもあります。

矯正が終わってきれいになっても、その後の歯の調子が悪くなるのはもったいないですよね。

削りすぎた場合に起きること

  • ×歯がしみる・知覚過敏
  • ×虫歯になりやすくなる
  • ×歯の形が変わり見た目が変わる
  • ×物が挟まりやすくなる
  • ×元には戻せない

削らずスペースを確保した場合

  • 歯の形がそのまま保たれる
  • エナメル質が守られる
  • 見た目のバランスが保たれる
  • 知覚過敏になりにくい
  • 矯正後の歯が自然に見える

②削りすぎると、歯の「見た目のバランス」が崩れる

⭐︎黄色の矢印の部分は歯と歯の間を他院でたくさん削った状態で当院へ来院された時の写真

前歯には「きれいに見える比率」がある

実は、前歯には「こういう幅のバランスだと美しく見える」という研究があります。ステファン・チューという歯科医師が提唱したもので、真ん中の2本を基準に、隣の歯・犬歯の幅がだんだん小さくなるバランスが「きれい」に見えます。このバランスが崩れると、歯並びが整っていても「なんか前歯が細すぎる」「笑ったとき変な感じ」という印象になることがあります。

IPRで前歯の側面を削ると、この比率が変わります。特に元から小さい側切歯をさらに削ると、真ん中だけ目立って全体のバランスが崩れやすくなります。

縦の比率も関係する

前歯は少し縦長のほうが美しく見えるとされています。横幅を削りすぎると縦長すぎる印象になり「なんかダサい」という見た目になることがあります。「矯正後に笑顔が変わった気がする」という感覚は、こうした比率の変化が原因のことがあります。

ステファン・チューの前歯の比率(正面から見た幅のバランス)

犬歯0.6 側切歯0.7〜0.8 中切歯1.0(基準) 中切歯1.0(基準) 側切歯0.7〜0.8 犬歯0.6

真ん中の前歯を1.0とすると、隣は0.7〜0.8、犬歯は0.6くらいが「きれい」に見えるバランスです(Chu SJ, 2007)。

削りすぎると、この比率が崩れる

IPRで前歯の側面を削ると、歯の横幅が小さくなります。特に側切歯は元から小さい歯なので、削りすぎると「中切歯だけ目立って、隣の歯が細すぎる」という印象になりやすいです。縦横比の観点でも、横幅を削ることで縦長すぎる形になり、歯が「貧相に見える」ことがあります。

「歯並びはきれいになったのに、笑顔がなんか変わった気がする」「前歯が以前より細く見える」という感覚は、審美的な比率の変化から来ていることがあります。気になる方は一度ご相談ください。

③物が挟まりやすくなったら、要注意

削りすぎで虫歯と歯周病が同時に起きた実際の例(他院で矯正中の患者様、過度な隣接面削除により物がつまり安くなっている。)

矯正後に「歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった」という方がいます。これ、じつは危険なサインのことがあります。IPRで歯の側面を削ると歯の形が変わり、隙間に食べ物が詰まりやすくなります。そこに歯垢が溜まると歯肉炎・歯周病が始まり、薄くなったエナメル質から虫歯も進みやすくなります。

上の写真は、過剰なIPRのあとに虫歯と歯周病が同時に起きた実際の口腔内の例です。

矯正後に「歯の間に物が詰まりやすくなった」「歯茎が腫れやすい」「冷たいものがしみる」などの変化があれば、早めに歯科医師に相談してください。

「きれいな前歯の幅」は、人によって違う

下の前歯の幅が、その人の「基準値」になる

きれいに見える前歯の幅は全員同じではなく、その人の歯の大きさで変わります。基準になるのは下の前歯(下顎の中切歯)の幅。この幅を「x」とすると理想が計算できます。

  • 上の真ん中の歯(中切歯):x+3mm くらいが理想
  • その隣(側切歯):x+1mm くらいが理想
  • 犬歯:x+0.5mm くらいが理想

たとえば下の前歯が5.2mmの人なら、上の真ん中は8.2mmが理想です。すでに8mmしかないのにさらに削ったら、比率が崩れますよね。計算もせず全員同じように削るのは本来おかしいわけです。

論文でも「前歯から削るのは待って」と言っている

Frindel(2010年)の論文では、前歯のIPRには審美的・機能的なリスクがあるため、できる限り奥歯側から削るべきと書かれています。前歯1本あたりの上限は0.3mm、全体でも最大10.2mmが上限です。

下の前歯の幅(x)を基準にした、上の前歯の理想幅

上の歯(理想の幅)

犬歯x+1/2 側切歯x+1 中切歯x+3 中切歯x+3 側切歯x+1 犬歯x+1/2

下の歯(基準)

犬歯x-1 側切歯x-2 中切歯x基準値 中切歯x基準値 側切歯x-2 犬歯x-1

下の前歯の幅(x)はその人固有の基準値。x=5.2mmなら上の真ん中は約8.2mmが理想。(Chu SJ, 2007)

巣鴨ヴェリ歯科クリニックがやっていること

当院では、スペースを作るときに「奥歯を後ろに動かす(遠心移動)」を先に検討します。3Dメタルプリンティングという技術で、これまで「奥歯は動かせない」と言われていたケースにも対応できるようになっています。

また、マウスピース矯正とワイヤー矯正を組み合わせて使えます。どちらに変えても追加費用はかかりません。マウスピースもインビザラインとストレートトリム型が特徴ののシュアスマイルの2システムを使い分けています。

Frindel C. “Clear thinking about interproximal stripping” — J Dentofacial Anomalies and Orthodontics, 2010

・前歯1面あたりのIPR上限:0.3mm
・上の歯全体でのIPR上限:最大10.2mm
・「前歯のIPRは審美的・機能的リスクがある。奥歯から優先すべき」と明記
・「前歯を削りすぎると歯の形が損なわれる」と警告

「歯を抜かない矯正」がいつでもベストとは限らない

「歯を抜かずに矯正できます」という言葉、魅力的に聞こえますよね。でも、これが全員に当てはまるわけではありません。顎が小さくて歯が大きい場合、口元が前に出ている場合(口ごぼ)などは、IPR・拡大・遠心移動を組み合わせてもスペースが足りないことがあります。

そういうケースで無理に非抜歯にこだわると、前歯がさらに前に出たり、IPRをかけすぎて歯が細くなったりします。抜歯矯正は「負け」じゃなくて、ちゃんと計算された最善の選択のことがあるんです。

「非抜歯でできますよ」と言われたとき、ちゃんと検査した上での話かどうかを確認してみてください。

POINT 01

奥歯の遠心移動を優先

削る前に動かせないか検討。3Dメタルプリンティングで対応できるケースが増えました。

POINT 02

インビザライン+シュアスマイル両対応

フチの設計の異なる2システムを使い分け。症例に合わせた歯の動かし方ができます。

POINT 03

マウスピース⇄ワイヤーチェンジ無料

治療中に最適な装置に変わっても追加費用ゼロ。途中で選択肢を失わない設計です。

POINT 04

歯の比率を意識した設計

チューの比率を治療計画に組み込み。並べるだけでなく形のバランスまで考えます。

POINT 05

噛み合わせ認定医が担当

日本顎咬合学会の認定医が、見た目・噛み合わせ・歯の寿命まで考えた計画を立てます。

POINT 06

虫歯が多い方も一貫対応

虫歯治療から矯正・補綴まで包括的に計画。抜歯スペースを矯正に活用するケースも。

比較項目マウスピースのみの矯正当院のハイブリッド矯正
スペース確保の方法IPRが使われやすい遠心移動・アーチ拡大を先に検討
装置の選択肢1システムのみのことが多い複数システム+ワイヤーを使い分け
装置変更の費用変更時に追加費用が発生することもマウスピース⇄ワイヤーのチェンジ無料
歯の比率の管理考慮されないケースもチュー比率を治療設計に組み込み
虫歯がある場合矯正専門院では断られることも包括矯正として一貫対応
噛み合わせの管理歯並びの見た目を主軸に評価噛み合わせ認定医が総合的に判断

最後に。矯正を考えているあなたへ。

矯正って、できるだけ早く・安く・目立たずやりたいですよね。その気持ちはよくわかります。でも、矯正後の歯はあと50年以上一緒にいる歯です。

「安い」「早い」を選ぶなとは言いません。ただ、選ぶ前にちょっとだけ聞いてみてほしいんです。

  • 「私の歯、どのくらい削りますか?」
  • 「削らずに並べる方法は検討しましたか?」
  • 「非抜歯でできると言う根拠を教えてください」

この3つを聞いてみて、ちゃんと答えてもらえるかどうか。それだけで、クリニック選びの参考になると思います。当院でもカウンセリングは無料です。

非抜歯が向いているケース:顎と歯のサイズバランスがとれている・軽度〜中程度の歯並び・口元が前に出ていない。

抜歯が必要になるケース:歯が大きく顎が小さい・口元が前に出ている(口ごぼ)・IPRや拡大だけではスペースが足りない。

どちらが適切かは、精密検査(セファロ・CT)をしてはじめてわかります。

こんな方は、一度ご相談ください

初回カウンセリングは無料です。その場で検査や矯正を強制することはありません。情報収集として気軽に使ってください。

矯正の相談に来る方の多くは「早く終わらせたい」「安くしたい」とおっしゃいます。その気持ちはよくわかります。

ただ、20代で矯正するのは本当にいいタイミングです。だからこそ、そのタイミングに、ちゃんと自分の歯に合った治療を選んでほしい。「私の前歯の幅はどのくらいか」「どこをどれだけ削るのか」を聞いてから決めるだけで、10年後の歯の状態がずいぶん変わると思います。

ヴェリ歯科クリニック 院長 田島 圭
日本顎咬合学会 噛み合わせ認定医 / インビザライン認定医 / 昭和大学歯学部矯正科 在籍

  • 矯正後に「前歯が細くなった気がする」「笑顔が変わった」と感じている
  • 矯正後に歯の間に物が詰まりやすくなった
  • 他院で「マウスピースでは無理」「奥歯は動かせない」と言われた
  • 虫歯が多くて矯正できないと思っていた
  • 結婚式や就職など、期日までに矯正を終えたい
  • 他院と比較したい・セカンドオピニオンがほしい

まずは1,000円の歯並びシミュレーションから

「矯正できるのか」「どのくらいかかるのか」が気になる方は、1,000円の歯並びシミュレーションをどうぞ。今の歯並びと矯正後の予測を3Dで確認できます。精密検査(3万円)は矯正を決めてから。まずはお話だけでも大丈夫です。巣鴨駅から徒歩2分、平日は19:30まで診療しています

巣鴨駅徒歩2分・平日19:30まで診療
初回カウンセリング無料・他院と比べたい方のご相談も歓迎です

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【記事監修】
ヴェリ歯科クリニック 院長 田島 圭

2004年に東京歯科大学歯学部を卒業し都内の歯科クリニックの勤務を経て2017年1月にヴェリ歯科クリニックを開設。日本顎咬合学会の噛み合わせ認定医、昭和大学歯学部矯正科所属、九州歯科大学口腔インプラント科所属。公益社団法人 豊島区歯科医師会広報、学術委員の理事を兼務しており、豊島区の地域医療に貢献している。 

主にひどい虫歯の方に矯正治療を行うことで噛み合わせや歯並びの審美的な改善を行う包括的矯正治療などを主として診療している。「患者様の声に耳を傾け、寄り添った治療法を提案すること」をモットーに、一人ひとりに最適な治療を提供している。

院長略歴の詳細についてはこちら

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