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マウスピース矯正の失敗を改善するマニューバーのすすめ

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マウスピース矯正(インビザラインなど)を使った矯正治療は、多くの患者さんにとって魅力的な選択肢です。しかし、時にはうまくいかないこともあります。例えば、定期検査(矯正チェック)の日に先生から「マウスピースが合っていませんね」と言われることもあります。このような場合、マウスピースと歯がうまくはまっていないため、隙間ができてしまうことがあります。

インビザラインなどのマウスピース矯正

マウスピース矯正では抜歯矯正が苦手

矯正治療では、特に歯並びの凸凹が多い場合や顔のプロポーションを変えたい場合、犬歯の隣の第一小臼歯(真ん中から四番目)を抜歯して治療を行うことがあります。マウスピース矯正で抜歯矯正を行うと、時々抜いた歯の両サイドの歯が倒れてしまい、マウスピースがはまらなくなることがあります。

私はこの時期を「ハの字の時期」と呼んでいます。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

マウスピース矯正の弱点ハの字の時期とは?

マウスピースは歯の歯冠、つまり歯の頭の部分を持って移動させます。しかし、歯の根っこの部分は把持できないため、歯の頭部分が動き、歯の根っこの部分が取り残されることがあります。すると、歯は傾き、頭部分が傾斜して倒れ、歯の根の部分は動かないままです。奥歯は近心側(前の方に)に倒れかかることから臼歯近心傾斜と言います。これが、抜歯矯正において「ハの字の時期」と呼ばれる現象です。上の図だと本当は水色の矢印の方向にいきたいところですが緑色の矢印に動きがちです。

マウスピース矯正の弱点、倒れかかった歯を治す治療方法三選

倒れた歯は治せるのか?

倒れかかった歯は治ります。マウスピース矯正が失敗に終わるわけではありません。倒れた歯を元に戻す方法がいくつかあります。

アタッチメントとゴム掛け 

倒れた歯を起こすために、歯の両側に大きい突起物つけたり、前方にゴム掛けをします。マウスピース矯正で歯を3次元に動かすために必要不可欠なものがアタッチメントと呼ばれるプラスチックの突起物です。歯の表面にプラスチックをつけますがそれを応用しては歯の裏面(舌側アタッチメント)にもアタッチメントをつけてマウスピースがしっかり歯に矯正力が働くようにして倒れかかった歯を起こします。

また歯の近心側(傾いてしまった前側)にボタンをつけてゴム掛けを行います。倒れかかった歯を起こす方向にゴムを挿入するのがコツです。

ワイヤー矯正に一旦切り替える

マウスピース矯正からワイヤー矯正に一時的に切り替えて、歯を正しい位置に戻す方法もあります。マウスピース矯正でうまくいかない部分はワイヤー矯正ではうまくいくことが多いです。抜歯矯正でもワイヤーを使う場合は歯が倒れてこないようにゲーブルベンドといって歯が倒れる反対側にワイヤーを曲げて牽引するため歯の倒れ込みを予防します。

またアンカレッジプレパレーションといって歯が倒れ込むことをあらかじめ倒れ込む反対側に歯を移動させて矯正を始めます。これにより歯を引っ張った後、仰け反った歯が元の整直した状態になる状態で治療が終わります。倒れ込むことが起きません。

もし歯が倒れ込んでしまったらワイヤー矯正で改善し歯を整えます。この治療のことをリカバリーと言います。

マニューバーをする

マニューバーはワイヤーを挿入する3つのスロットがありジルコニア製の新しい矯正装置です。使用方法は倒れかかった歯の前後に装置を付けてワイヤーを3つのスロットのうち2つに挿入します。1〜3ヶ月で倒れかかった歯は整います。場合によりゴム掛けなどを使いますがゴムが必要な場合はブライトブレース(バイオデント社)を使います。マウスピース矯正は柔軟性と透明性を兼ね備えた素晴らしい治療法ですが、注意点や課題も存在します。正しい知識と適切な対策を取ることで、理想の歯並びを実現します。

倒れた奥歯をマニューバーで治療
治療後倒れた奥歯がもどっている

ヴェリ歯科クリニックではマウスピース矯正とワイヤー矯正チェンジが無料

巣鴨ヴェリ歯科クリニックではマウスピース矯正からワイヤー矯正、その逆もチェンジが無料です。またマウスピース矯正でトラブルが起きた時のリカバリーのためのワイヤー矯正も追加料金はいただいておりません。逆も然り。

是非お気軽に無料矯正相談においでください。

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