こんにちは巣鴨ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
カズレーザーと学ぶというテレビ番組で口呼吸から鼻呼吸にすることでお口を常に開いたままぽかんとするいわゆるぽかん口を改善できる番組を拝聴いたしました。
新潟大学の調査では全国3,399人(3〜12歳)対象に明らかに口を開いて呼吸をする口呼吸が30.7%またわずかだけども口を開いて呼吸をする隠れ予備軍を含めると日本人の子供の約80%が口呼吸と言われています。
マスク生活と口呼吸
今コロナ感染拡大の中私たちだけでなく子供たちもマスク生活を余儀なくされてます。マスク生活では子供は息がしずらく自然に鼻呼吸ではなく口呼吸になりがちになってしまいます。
さらにマスク内の熱を放出するためにあえて口呼吸にしたり、マスク生活で他人の目線を気にしない分マスク中で口呼吸をする行為が増えています。
お子様は鼻や上顎骨が成長を遂げる12歳までに口呼吸の人は鼻呼吸に変える必要があります。
番組の中で自身が鼻呼吸か口呼吸を知るために3回鼻で深呼吸をして舌が上にあるか下にあるかをチェックしてました。舌が上にある方は問題なく舌が下にある方は将来歯並びが悪くなる可能性があります。
お口ぽかん口は背筋が悪くなったり、歯並びが悪くなったり、また寝不足にもなります。口呼吸によって子供たちのIQを下げてしいまうという論文もあります。
口呼吸になると体内に取り込まれる酸素が減ります。脳はいわゆる酸欠状態に陥り脳の発育にも支障がでます。体の細胞内にあるミトコンドリアも酸欠状態になり成長発育を阻害すると言われてます。ミトコン酸欠と言われ口呼吸が続くとその結果脳に栄養が行き届きにくくなり子供のIQに影響が出るという報告もあります。
なるべくあなたのお子様の脳の発育に影響が出ないうちに何か対処法を考えねばなりません。
まずご自身のお子様の呼吸が鼻呼吸ではなく口呼吸なら
その場合は歯科医院で行えるMFT(筋機能療法)を受けるべきです。MFTはネットなどに取り上げられてるあいうべ体操やパタカラなどで改善できるわけではないので必ず専任のMFT療法士による口教育がおすすめです。
もし口の筋肉が衰えると知って欲しい誤嚥性肺炎
最近の悲しいニュースで私の尊敬していたアーティストYMOの高橋幸宏さんが先日お亡くなりになりました。死因は誤嚥性肺炎とのことです。通常食事は食道を通り胃で代謝され栄養が体に行き渡りますが、食事や食べかすが食道ではなく肺に入ったことで細菌が増殖し肺炎になる現象を誤嚥性肺炎と言います。
大人になってから口周りの筋肉が落ちてしまうと嚥下機能が劣化し誤嚥性肺炎になることがあるので注意が必要です。
加齢により口元や唾液、嚥下機能などの筋機能が衰えてしまうことをオーラルフレイルと呼びます。
私たちヴェリ歯科クリニックでは筋機能療法やMFT筋療法を駆使しなるべく患者様が歯の健康と暮らしの健康を維持できるよう努めております。
6歳になりぽかん口が治らずもし大人の歯(永久歯)同士が受け口になりそうな時やっておきたいこと
ムーシールドは装置の中に舌の入れ場所を確保しそのスペースに舌を置いとくいわゆる筋機能型装置です。
ムーシールドを長く使うことで低位舌のように下を常に下向きに作らず上に置くことで筋肉のバランスが変わり舌を常に上に置いとくことができる器具です。
これにより常に下の歯を前に押さないよう舌をトレーニングすることができます。
6歳以上ですでに受け口がすすみ歯並びが悪くなった場合の治療法
もしあなたの子供がすでに受け口になってしまったらいっそ矯正治療を考えてみませんか?下の写真はぽかん口からわずか6ヶ月で反対咬合を改善した写真です。
写真のお子様はわずか6ヶ月で反対咬合は改善されました。治療期間に個人差はありますがインビザラインマウスピース矯正では1日20時間を原則にマウスピースを装着し歯並びを綺麗にします。
インビザライン 子供矯正のことをインビザライン ファーストと呼ばれ主に対象は未就学児〜大人の歯にすべて置き換わる12歳くらいまでを対象にしています。受け口などを早期になおす新しいマウスピース型矯正システムです。
まとめ
マスク生活で口元の筋肉が緩んでしまうと顔貌や歯並びに影響が出てきます。ご年配の方は誤嚥性肺炎の恐れも出てきます。なるべくそうならないよう舌の位置に気をつけて鼻呼吸を意識しましょう。
もしぽかん口のせいで受け口になり始めたらムーシールドをやって訓練しましょう。
もし受け口にすでになってしまったら、マウスピース矯正で楽に歯並びを治してみてはいかがでしょう。
ヴェリ歯科クリニックでは都立大塚病院の耳鼻科とも医科歯科連携をしており鼻呼吸がうまくできない方でもタイアップしながら改善しております。