こんにちは、ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
みなさんは、普段お使いの歯ブラシをどのようにして選んでいますか?
歯周病で歯ぐきが痛い方、歯が生えかけの方、インプラントが入っている方、歯がしみやすい方。お口の中の状態は一人ひとり違います。
現在ではコンビニ、薬局、スーパー、雑貨屋など様々なお店で歯ブラシが販売され、さらにその種類も沢山ありあります。
その中から自分に適しているものを選ぶのはとても難しいですよね。
今回は、自分に合った歯ブラシとはどんなものなのか?をお話しします。
予防歯科コンセプト 歯ブラシ ルシェロ
GC ルシェロ歯ブラシ より出典
まず、歯科医が処方する歯ブラシ”ルシェロシリーズ”をご紹介させていただきます。
ルシェロ歯ブラシはスウェーデンの予防歯科で謳われている概念「P4コンセプト」のもと開発された歯ブラシです。
P4コンセプトとは
- prevention(予防)
- professional(専門家)
- patient(患者)
- prescription(処方)
の頭文字をとってP4コンセプトといい、予防歯科の概念を持つ歯科衛生士や歯科医師が患者の症状にあった治療を処方するという考えです。
その中でルシェロシリーズは患者さんの歯茎の状態、歯の生え方、また患者自身のモチベーション度合いに合わせた歯ブラシを展開しています。
ルシェロの特徴
段差植毛と先端集中毛
歯ブラシの先端に毛先を集中することによって歯ブラシ以外によく使われるワンタフトブラシの役目も担っております。ワンタフト効果により奥歯の際や歯ブラシが届きにくいところも磨きやすくなっています。
毛先の長さを交互に変える段差があることで歯と歯の隙間に毛先が入りやすくなっています。
またプラークが多い方は毛先が丸く、
歯肉の中のプラークをとる場合は毛先が細くなっています。
植毛列は、3列〜5列あることで歯ブラシの使い方が上手い人、うまくない人で使い分けます。
毛の種類は、柔らかいタイプと普通タイプで分かれるので歯肉の状態によっても使い分けます。
あなたにあった歯ブラシの選び方
患者さんのタイプ別に歯ブラシを選んでみましょう。
歯磨き習慣のない方、歯磨きが面倒な方
歯磨きが苦手な方や習慣のない方はグラッポがお勧めです。
ヘッドに5列の植毛があり歯面に毛を当てても安定し、清掃効率も良くなります。
年配の歯ぐきが痩せた方にはperioタイプをお勧めします。
『ちょっと強めに』磨いてください。
10代の方、顎が小さい女性の方
顎が小さい方、歯が生えてきた10代の方には歯ブラシのヘッド、握るグリップも小さいピセラをお勧めします。
ピセラはヘッドの植毛が4列と小さいヘッドで、普通の歯ブラシだと大きく感じる顎が小さい人のための歯ブラシです。
小さいので奥歯の歯まで簡単に毛先が届きます。
ピセラB-20Mだと歯茎が痛く感じてしまう場合はB-20S(ソフト)をお勧めします。
歯肉が厚い、ブラシ圧が強くてすぐ歯ブラシをダメにしてしまう方
ブラシ圧が強すぎてよく歯ブラシの毛先をダメにしてしまう方はルシェロP-10M ピセラP-20Mをお勧めです。
毛先が細くなりやわらかくなることで毛先がダメになるのを改善してくれます。
プラークの質がベトベトと硬いタイプ
プラークが多くベトベトした感じで硬いタイプの方で歯磨きをしても汚れが落としづらいのが特徴方はルシェロB-10S ピセラ B-20Mをお勧めです。
Bタイプの毛先の先端がラウンドになっておりしっかりとプラークを除去します。
歯肉が薄く、歯肉が退縮している方
歯肉退縮をしていたり歯の生え際の部分が欠けている方はルシェロP-10S ピセラP-20S をお勧めです。
毛先の細い柔らかいタイプは歯茎を傷つけにくく敏感な歯ぐきを守ってくれます。
また歯の生え際の複雑な箇所もお掃除できます。
歯肉に傷がある方、歯科治療で手術を受けた方、抜歯した方
歯肉に傷ができてしまった方、インプラント治療や歯ぐきの治療を受けた方、抜歯した周囲の歯の磨きにはOP-10がお勧めです。
丸みを帯びたラウンド型の柔らかい毛先が傷のある歯ぐきを守ってくれます。
使用期間は2〜3週間を目安にして歯ぐきの傷が回復したら通常の歯ブラシに戻します。
歯周病ポケット清掃ブラシ
歯周病で歯ぐきにポケットがある方、歯の根の分岐部にポケットがある方は歯ブラシプラスこちらのペリオブラシがお勧めです。
歯ぐきを傷つけずに歯ぐきの下にペリオブラシが入り込みプラークをしっかりとかき出してくれます。
まとめ
今薬局やコンビニなどには何十種類の歯ブラシがあると思います。山切りカット、毛先がギザギザになったタイプなど様々なタイプの歯ブラシが販売されていますよね。
しかし、虫歯が多い、歯槽のう漏、顎が小さい、歯が生えかけなど、歯や歯茎の状態は一人ひとり違います。
毎日の習慣の一つである歯磨き。
ご自身の口の中の状態を把握し、自分に合った歯ブラシを使用することは、虫歯予防や口の中を清潔に保つことにつながります。
自分に合った歯ブラシを見つけたい方は、歯医者さんで相談してみましょう。