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芸能人にも多い大人になるまで残っている乳歯!乳歯は抜いたほうがいい?

巣鴨ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。今回は大人になってもお口の中に残っている乳歯についてお話しします。

題して

それって抜いたほうがいい?大人になっても残っている乳歯

みなさんのご家族やご友人でまだ乳歯が大人になっても残っている方はいますか?芸能人でも多いみたいです。

菅野美穂さんにはまだ乳歯がお口の中に残っているようです。また日本テレビ『スッキリ』の番組内ではMCの加藤浩次さんや山里亮太さんも乳歯が大人になっていても残っていたようで加藤さんは40代のころ乳歯が揺れたところで抜歯をして差し歯(おそらくインプラントかブリッジ)をしたようです。

当院の大人の患者さんでもよくお口の中に乳歯が残っています。大人になっても残っている乳歯のことを晩期残存乳歯と呼ばれています。通称『大人乳歯』とも呼ばれてます。では大人乳歯は早く抜いたほうがいいのでしょうか?それともそのままにしておいたほうが良いのでしょうか?意見は分かれるところですがそれについてお話しします。

大人乳歯を抜いたほうがいい場合

乳歯が揺れてしまっている場合

乳歯がグラグラしていたら抜いたほうがいいでしょう。揺れてしまった乳歯を庇うために偏った噛み方をしたり揺れてしまった乳歯に物が当たった時に痛みを伴うからです。

乳歯の歯根がすでになくなっている場合

レントゲンで乳歯の根っこの長さがすでになく歯の頭(歯冠)のみで写っている場合、現状まだ歯はぐらついてなくてもいつグラグラしてしまうかわからない状態です。なるべくなら抜いたほうが良いでしょう。

乳歯の下に永久歯がある場合

乳歯の下に永久歯があるのであれば抜いて永久歯を出してあげたほうが予後はいいでしょう。永久歯が自然にはえてくる場合は乳歯がぐらつき永久歯は勝手にはえてきますがそうでない場合は抜歯後矯正治療で引っ張ることではえてきます。

大きな虫歯、変色がある場合

乳歯が大きな虫歯になると永久歯と同様な神経治療は難しいでしょう。また変色などで見た目に障害があるのであれば抜いて審美的な治療を行うことをお勧めします。

大人乳歯を抜かないほうがいい場合

大人乳歯は以上の問題がなければ抜かなくてもいいでしょう。代変え永久歯として使っても問題ありません。

乳歯の歯根が十分あって揺れてない場合

特にレントゲンを撮影して乳歯の歯根が十分にある場合はとても予後がいいです。

大人乳歯を抜いたら隙間にどんな治療をするの?

では大人乳歯を抜いたスペースにはどんな治療をしたら良いのでしょう。一長一短あるので問題のない乳歯を抜きたくない気持ちもわかります。

①インプラント

抜歯した歯のないところに隣の歯を削らずにできる治療法です。人工の歯根を入れて歯を作ります。手術が必要になることがデメリットです。

②ブリッジ

抜歯した乳歯の両隣の歯を削り差し歯を作ります。メリットとして抜歯後すぐに治療が行えること、デメリットは歯を削らなければならないことです。

③入れ歯

両隣の歯を削らずまた手術も回避できる治療として入れ歯があります。一般的な入れ歯は金属の留め金や床と呼ばれるピンク色の歯肉があり見た目も悪い物ですが、現在ピンク色のない歯の部分のみの極少入れ歯や金属の留め金のないノンクラスプデンチャーもあります。

極少入れ歯についてはこちら

④矯正で隙間を閉じる

もし大人乳歯が両サイドにありまた歯並びがガタガタならいっそのこと矯正治療をするのも手です。矯正治療をする時によく抜歯する歯として真ん中から数えて4番目の歯を抜くことが多いのですが乳歯が4番目や5番目に相当するならラッキーです。ちょうど抜歯の場所として扱えるからです。

⑤接着ブリッジ

もし抜いた大人乳歯が前歯ならば削らずに作る接着ブリッジもお勧めです。ただし噛み合わせが深い方、奥歯の場合は向いていません。

⑥ダイレクトブリッジ

もし抜いた大人乳歯の隙間がかなり狭い方は両隣の歯を削らずに作るダイレクトブリッジもあります。しかしプラスチックで作るので経年劣化すること、たまに割れてしまうので修正が必要になることがあります。

まとめ

いかがだったでしょう。芸能人にも多い大人乳歯の話でしたが、もし自分にも大人乳歯がある場合は決して自分で判断せずぜひかかりつけの歯医者さんで抜いたほうがいいか抜かなくてもいいか聞いてみてくださいね。